組織づくりについて
Publish date: Mar 5, 2020先日おもしろい記事を見つけたので
スタートアップの組織設計図の5類型と、その失敗率 | Coral Capital
記事自体はつい最近のもので新しいのだけれども
1994年のインターネット勃興期から2002年までの8年間をかけてシリコンバレーのハイテクスタートアップ企業200社を追跡調査した興味深いレポート
とあるように、データ自体は少し古めです。
国も時代も違うけれども、参考になるなぁと感じた。
組織をつくるという視点で語る記事は多くあれど
ほとんどが自身の会社での経験談であったり、雰囲気で語られていたりするものが多い中
実在した200社を、8年間追いかけたうえで得られた
具体的なデータを元にして分析しているという点で価値を感じた。
内容をざっくり話すと
組織設計の型を大きく5つに分けていて
現実にはほとんどの企業が5つの類型のどれかに相当していて、上記の各軸の選択肢は互いに独立して選ぶようなものではないらしいということです。
とのことです。
で、その5つが(以下、記事から引用)
- **スター型:**トップ人材だけを雇い、最高の待遇を用意する。彼らが仕事を遂行するのに必要なリソースと自由裁量を与える
- **エンジニア型:**われわれは真剣で、熱量はきわめて高い。大組織におけるゲリラ的プロジェクト遂行のメンタリティーをもつ
- **コミットメント型:**もし会社を辞めることがあるとしても、それは引退するとき。そんな会社をつくりたかった
- **官僚型:**ジョブ・ディスクリプションやプロジェクト文書があるなど、文書化を徹底し、厳格なプロジェクト・マネジメントの方法論を採用する
- **独裁型:**給料だすから、仕事しろ
スタートアップで失敗(組織崩壊で消滅)する確率が高いのは独裁型。
逆に、失敗しないのはコミットメント型が一番高く二番手でスター型とのこと。
(このあたりの数字を可視化したものが元記事にあって、感覚的にもわかりやすいなと感じた。)
コミットメント型において、働いている人たちは
- その企業のカルチャーやチームが好き
- 帰属意識を感じている人が多い
- 採用のときにもカルチャーフィットを重視している
とのこと。企業のファンになっている感じだねぇ。
ただ上場するなどして、ある程度組織化してくると
この仕組みは通用しなくなるらしく
スター型の方が成長におけるパフォーマンスは高いらしい。
人が増えて軌道に乗ってさえしまえば、各々の帰属意識の優先度は下がるのだなぁ。人間の組織って感じがする。
また、スター型の課題として
- 必然的に離職率が高くなる
- エンジニア以外の職種の人たちが不公平を感じて辞めていく
の2点が挙げられている。
組織づくりは軽視できないのだなと感じたし、タイミングを間違えると影響範囲が大きいとも感じた。
実情にあわせた仕組みと制度づくりが必要なのだなぁ。